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私のおすすめ度 8
集英社 スーパーダッシュ文庫 2006年03月
あらすじ
ようやくユリアスは兄ベルモンと再会する。騎遊民へ報いるため恩典を願うユリアスだが、偏見を持つ人々の反対の声があり、兄に諌められてしまう。勝利を収めても、最下層の身分の騎遊民を率いるユリアスへの風当たりは変わらなかった。
一方、トイトニアではユリアスを迎えてくれた祖父が病死する。
その頃、デミアンは新しく迎えた軍師により、ある作を進言される。ユリアスを罠にかける卑怯なその作戦にデミアンはためらうが、勝利のためだと諌められ、最終的には決断する。
その罠により、ユリアスのパッシェンダールへの信頼が揺るぎ始めた。
感想
この巻の最後で泣いてしまいました。
ユリアスは普通の少年のように悩み、信頼せねばならない人を疑ってしまった。
悩むことなんて当たり前なのに、心から慕う兄の要請通り軍隊を組織し、誰も考えなかった最下層の騎遊民の協力を取り付け剣を手に勝利を収める。それがどこかユリアスを完璧人間のように見てしまい、そう思い込んでいたから、ついユリアスを責めてしまいました。
盲目に兄を慕い、あまりにも周りが見えなくなったユリアス。騎遊民を率いている時とまったく違う姿に、1巻で感じた幼さを感じました。
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