赤城毅 ノルマルク戦記 5 愛と哀しみの戦野

私のおすすめ度 8
集英社 スーパーダッシュ文庫 2006年05月

あらすじ

勝利を収めても騎遊民を率いていると言うだけで、彼らを嫌悪する者達によりベルモンの弟にも係わらず不遇を受け続けるユリアス。

一方デミアンはベルモンではなくユリアスとの対決を望む。騎遊民に対抗し、帝国士族の精鋭を募り「竜騎兵」を組織し、史上初の騎兵同士の戦いが始まる。

そして兄ベルモンの不可解な命令や冠に隠された額には、ある隠された秘密があった。

感想

そろそろ兄の正体が暴かれてきますが、ユリアスはそれでも一途に兄を信頼し続けます。
不遇の時代を送った幼い頃、自分に優しくしてくれた兄が忘れられず妄信し、どんな忠告も受け入れず、どんな命令でも受け入れ、ひたすら兄を信じます。それがきっとユリアスの心の拠り所なのではないでしょうか。

パルティスカはユリアスの騎遊民に対して、貴族の中では下層に当たるが一応貴族なので馬に乗れる身分の帝国士族で「竜騎兵」を作ります。しかしこれがデミアンがどの身分の者を支持するかの決定的な分かれ目となります。
デミアンはあまり厚遇を受けない下層の身分とは言え、貴族である帝国士族を引き立てますが、ユリアスに対抗し最下層である騎遊民を引き立てることはしませんでした。この違いが運命を分けます。そのあたりのくだりが何ともいえない面白さがあり、たまらなく好きです。
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