バリー・ヒューガート 鳥姫伝

おススメ度 4

早川書房 ハヤカワ文庫 2002年03月

あらすじ

姓は陸、名は羽。通り名を十牛という少年は、庫福村で子供に起こった病を治す手がかりを得るため、かつて大陸全土がひれふした頭脳の持ち主、老賢者李高を訪ねる。

「玉にきず」の名を持つ老人によると、その病を治すには皇祖娘子が持つ大力参しかなく、それを求め旅に出る。そして様々な事件に巻き込まれながら、田舎娘の蓮雲へとたどり着く。

感想

表紙と題名で買いましたが、少し微妙です。
題名などは私好みなのですが、いかんせん内容と表紙のイメージががあまり一致しません。
内容の方がいいのなら我慢できますが、これは反対のパターン。

アメリカの方が中国物を書くから嫌っているわけではなく、一回読んだだけでは内容を把握し切れなかったからです。
話の転換の唐突さ、ある意味展開が速くていいのでしょうが、早すぎて2、3行飛ばしたら話が分からなくなるのには、少し読みづらさを感じました。
人物も多いですし、目的へ向かうための回り道も多く、アニメで見たら快活でいいのではないかと思いました。

話は中国物ですが、まだ読みなれている日本人が中国物を書くような文章ではなく、ものすごく独特です。文章は軽快で、短編短編がぎゅっと詰まった感じです。
この独特な感じに慣れるかどうかで好き嫌いが分かれそうです。
話は悪くないのですが、いまひとつストーリーに入り込めませんでした。
逆に、中国物といいながらほとんど架空の世界のようなので、実際の中国の背景と照らし合わせて読むことができる人なら面白く読めるのではないでしょうか。

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