赤城毅 ノルマルク戦記 2 異端者たちの軍旗

私のおすすめ度 8

集英社 スーパーダッシュ文庫 2006年02月

あらすじ

死んだと思われていたユリアスの兄ベルモンは、エルビオン国オンドネル王の元で生きていた。
強くて優しい兄、その兄からの手紙には軍勢を率いて陣営に来たれと書かれていた。
トイトニアの援助を断わったため、兵を持たないユリアス。
兄の下へ馳せ参じるため協力者を求め旅立つが、味方となる事を申し出たのは、最下層の身分として長年虐げられ抑圧されてきた騎遊民(リトロイデ)だった。
彼らを受け入れたユリアスの下、史上初の騎遊民の軍隊が誕生した。
そして、ベルモンとユリアスはデミアンの軍勢と対峙する。

感想

本格的に軍を整えつつあり、いよいよ戦記物という感じです。ユリアスだけではなく、敵側のデミアン方も書かれており、どちらにも感情移入してしまいます。
このパターンの小説を読むと、話が成り立たないのが分かっていても、どちらにも死なないで欲しいと思ってしまいます。しかしそう思わせる事が出来る小説こそ、私の中では印象に残る小説に分類されるのではないかと思います。
1、2巻目は同時に発売され、本屋でつい目を引かれ衝動買いしてしまったのですが、衝動買いした価値は十分にあると思います。
しかし、隠れた微妙な兄の態度など、この辺から主人公の行く末に暗い影を落としている感じがします。
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