片山憲太郎 小説一覧

[電波的な彼女]
電波的な彼女/愚か者の選択/幸福ゲーム
[紅]
/ギロチン/醜悪祭(上) (下)

電波的な彼女

おススメ度 8

集英社 集英社スーパーダッシュ文庫 2004年09月

同じ学校で同じ学年、しかし全く見も知らない少女から柔沢ジュウは突然忠誠を誓われた。その少女、堕花雨はそれ以来雨は常にジュウにまとわりつくようになる。
そして他にも不良少年の自分に何かとかまってくる同級生紗月美夜と、少しと変わった関係が築かれていくが、ある時ジュウは連続殺人事件に関わってしまう。

最初まさか殺人事件に関与していくとは思いませんでした。私は推理物というか、謎解き物苦手なので、しまったなと思ったのですが、面白かった。苦手だと思っていた謎解きが全く苦になりませんでした。
文章はものすごく読みやすく、少々の分厚さなどは全く気になりません。
とにかくすごいのは、、雨の妄想が妄想で終わった事です。途中まで本気でファンタジーに移行するかと思っていました。
題名が男性向きかも知れませんが、内容は女性でも面白いと思います。
人物の個性が強すぎるほどしっかりしているから引き込まれていくのでしょうか。本当に登場人物が皆強烈なキャラクターでした。

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電波的な彼女 愚か者の選択

おススメ度 8

集英社 集英社スーパーダッシュ文庫 2005年03月

前回の事件の借りを返すため、雨の希望にしばらくつきあうことにしたジュウ。
雨と秋葉原に出かけた時、一人の少女に出会うが、その少女はジュウと別れた直後に、眼球のみを奪う凶悪犯”えぐり魔”の餌食にされてしまう。
ジュウは関わらないほうがいいと言う雨の忠告を受けるが、雨の友人、斬島雪姫の協力を仰ぎ事件について調べ始める。

雨の妹の光の性格も目立ちますが、斬島雪姫も強烈なキャラクターです。ジュウの母親の紅香もかなり強烈で、よくここまでキャラクターに個性をつけられるなと思います。母親は紅の方にも出てきます。

1巻目の全くテンポを崩さず、事件とキャラクターがかなりギャップがあります。
今回はあまり謎解きという印象は受けませんでした。1巻目よりは後味が少し悪い気もしますが、斬島雪姫のキャラのおかげか、全体的には明るくなってると思います。前巻を面白いと思ったら満足できる内容ではないでしょうか。

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電波的な彼女 幸福ゲーム

おススメ度 8

集英社 集英社スーパーダッシュ文庫 2005年07月

ちょっとした事件から無差別イジメに巻き込まれたジュウ。光も標的にされていると知り、雨達の協力で犯人を捜し始める。
そして、幸福の総量は一定であり、自分が幸福になるには他人の幸福を奪えば平均以上の幸福値を手に入れられると考える集団にたどり着く。

今回は光が目立っています。微妙にジュウに雨以外の女性が絡んできますが、よくよく考えるとジュウの周りには女性ばかりがいるような気がします。
今度はまた一巻目のように、学園がメインになります。事件としてはこの「幸福ゲーム」だけ少し印象が違うような気がします。他に比べ犯人が最初から誰かほぼ推測できるからか、宗教色が濃いからでしょうか。
「紅」よりは「電波的な彼女」の方をおススメしたいです。

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おススメ度 6

集英社 集英社スーパーダッシュ文庫 2005年12月

揉め事処理屋を営む高校生、紅真九郎。
彼は幼い頃家族をテロで失い、更にある事件で柔沢紅香から一時期崩月家に預けられていた。
『崩月』家とは、近現代まで裏世界で勢力を持っていた十三の家系の一つであり、表御三家に『九鳳院』『麒麟塚』『皇牙宮』がある。
真九郎は崩月家の一つ年上の孫娘夕乃や、幼馴染で凄腕の情報屋の孫娘銀子に助けられながら、学生生活の合間に、揉め事処理屋の仕事を行ってきた。
ある時揉め事処理屋の先輩、柔沢紅香から名家中の名家『九鳳院』の少女、九鳳院紫を守るという依頼を受け、風変わりな住人が住むアパートで紫のわがままに振り回されながら共同生活を始める。
そんな生活にも慣れ始めた頃、真九郎九鳳院家の女達の運命を知ってしまう。
崩月家に伝わる比類なき剛力、その力の元となる角を崩月家の当主より一本を腕に移植している真九郎は、紫の願いのため戦いを挑む。

沢紅香が登場するので、電波的と同じ世界の話だと思います。
あちらは推理物系なのに対し、こちはアクション系でしょうか。何というかこの方の作品はジャンル分けし難いですね。
個人的に銀子が好きなので、「紅」も好きですが、電波的の方が面白いと思います。
主人公の真九郎は最近の男子高校生風ではありません。過去に色々と辛い目にあったからでしょう。
電波的でかなり個性的なキャラクターが多いにも関わらず、更に強烈なキャラクターが紫です。この少女に好感を持てるかどうかでこの小説の好き嫌いが分かれるのではないかと思います。
更に表現などそれなりに露骨なので、表紙に惹かれて買ってしまうと、だめな人がいるかもしれません。
印象としては、主人公の悩みというか心情が全体的に多かったのではないかと思います。

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紅 ギロチン

おススメ度 6

集英社 集英社スーパーダッシュ文庫 2006年07月

九鳳院家から何とか紫の普通の生活を勝ち取った紅真九郎。
ある時、裏世界の人材派遣会社悪宇(あくう)商会から勧誘を受ける。今のままの現状でやっていけるか不安を覚えた真九郎は悪宇商会の誘いに応じる。
しかし悪宇商会からとあるテストを受けさせられるが、その内容はある少女の暗殺だった。
真九郎はテストを断り、その少女志具原理津に揉め事処理屋として雇われ、彼女を狙う裏十三家の一つ『斬島』家の斬島切彦に立ち向かう。
その最中、紫にとって大切な意味を持つ「約束」、その約束を真九郎はやぶってしまう。

前回より話は一歩落ちるかなと思います。
個人的に銀子とのやり取りが好きです。ためらいもなく、淡々とセリフを言うあたりがいいです。
今回は少し紫が嫌だなと思ってしまいました。少女だからだろうと、どれだけ真九郎がかばおうとも、どうにも好きになれませんでした。
一巻目に比べ、かなりサクッといっています。色々な意味で。ある程度覚悟して読んだ方がいいと思います。
「斬島」という名前など、電波的との関わりが気になる所でもあります。

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紅 醜悪祭 上

おススメ度 6

集英社 集英社スーパーダッシュ文庫 2007年11月

クリスマスが近づくある日、銀子から大事な話があると家に呼び出される。
それは柔沢紅香が殺されたという話だった。
だが柔沢紅香は絶対に生きていると信じる真九郎。そんな時ある少女から姉を探してほしいと依頼され、彼女を探しているうちにとあるビルにたどり着く。
そこで介抱した少女は裏十三家の一つ『星噛』家の娘、星噛絶奈だった。
(※「噛」という字は本編と違います。)

前半はほのぼのとした感じでした。クリスマス前なので、サンタクロースの話を紫としたり。私はやはり銀子とのやり取りが好きなので、夕乃には悪いけど、この二人を応援したいです。
と、しみじみ思ってもいられず、柔沢紅香が死んだとの一報。
今回は上下巻のようなので少し薄めです。

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紅 醜悪祭 下

おススメ度 6

集英社 集英社スーパーダッシュ文庫 2008年04月

何とか「孤人要塞」星噛絶奈の元から逃れた真九郎。
そしてクリスマスイブ、星噛絶奈よりあるイベントへの招待状が届く。
そのイベントとは悪宇商会が主催する殺戮ゲームだった。

薄かったです。本自体が薄い上に、アニメの脚本が収録されているので内容はさらに薄いです。
(下)と書いてありますが、この本では終わっていません。
お姉さんを探す、という依頼の結果はわかるので一応終わっている事になるのでしょうが、柔沢紅香の死の真相は解かれていません。

星噛絶奈との戦闘への序奏といった感じの巻でした。

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あ行 か行 さ行た行な行は行ま行や行ら行わ行