片山憲太郎 紅

私のおすすめ度 6

集英社 集英社スーパーダッシュ文庫 2005年12月

あらすじ

揉め事処理屋を営む高校生、紅真九郎。
彼は幼い頃家族をテロで失い、更にある事件で柔沢紅香から一時期崩月家に預けられていた。

『崩月』家とは、近現代まで裏世界で勢力を持っていた十三の家系の一つであり、表御三家に『九鳳院』『麒麟塚』『皇牙宮』がある。

真九郎は崩月家の一つ年上の孫娘夕乃や、幼馴染で凄腕の情報屋の銀子に助けられながら、学生生活の合間に、揉め事処理屋の仕事を行ってきた。
ある時揉め事処理屋の先輩、柔沢紅香から名家中の名家『九鳳院』の少女、九鳳院紫を守るという依頼を受け、風変わりな住人が住むアパートで紫のわがままに振り回されながら共同生活を始める。

そんな生活にも慣れ始めた頃、真九郎は九鳳院家の女達の運命を知ってしまう。

崩月家に伝わる比類なき剛力、その力の元となる角の一本を崩月家の当主により腕に移植している真九郎は、紫の願いのため戦いを挑む。

感想

柔沢紅香が登場するので、電波的と同じ世界の話だと思います。
あちらは推理物系なのに対し、こちはアクション系でしょうか。何というかこの方の作品はジャンル分けし辛いですね。

個人的に銀子が好きなので、「紅」も好きですが、電波的の方が面白いと思います。
主人公の真九郎は最近の男子高校生風ではありません。過去に色々と辛い目にあったからでしょう。

電波的でかなり個性的なキャラクターが多いにも関わらず、更に強烈なキャラクターが紫です。この少女に好感を持てるかどうかでこの小説の好き嫌いが分かれるのではないかと思います。

更に表現などそれなりに露骨なので、表紙に惹かれて買ってしまうと、だめな人がいるかもしれません。
印象としては、主人公の悩みというか心情が全体的に多かったのではないかと思います。

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