富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2001年10月
あらすじ
「純で不順なグラップラー」
空手同好会の部室が壊される事になったが、同好会は立ち退きを拒否している。
宗介とかなめは空手同好会と交渉に行くが、結局力勝負になってしまう。
「善意のトレスパス」
空手同好会の部長、椿一成は宗介に再び勝負を挑もうとするが、すべて空振りに終わる。
そこで林水会長が用務員の大貫の手伝いをし、その評価で決める事を提案する。
「仁義なきファンシー」
生徒会の書記、美樹原蓮の家は組長の家だった。龍神会に抵抗するため、ポン太君に入った宗介を用心棒として雇う。
「放課後のピースキーパー」
小学生同士の公園の取り合いに、宗介が仲裁に乗り出す。
「迷子のオールド・ドッグ」
何かに付けられている気配を感じた宗介。その相手は老人だった。強引なその老人につき合わされ、宗介は一緒に鞄を探すことになる。
「わりとヒマな戦隊長の一日」
二日酔いで目が覚めたテッサ。ぬいぐるみがないことに気づき、艦内を捜し歩く。
感想
フルメタル・パニック!短編集の5巻目です。
「純で不順なグラップラー」。ここで出てくる椿一成、この作品が格闘漫画ならもっと活躍できたろうに、という人物です。この先も時々出てきます。
何と言うかお約束をきちんと守る得がたいキャラクターです。
「迷子のオールド・ドッグ」、かなめの過去が少し分かります。かなめのカレーを惜しむ宗介が可愛いです。
「わりとヒマな戦隊長の一日」、これは笑いました。いろんな人の休暇の様子が出てきます。ASでタンゴを踊らせようとするマオ、そのASの描写がとにかく笑えます。
クルーゾーの癒しのビデオ、それに細工したクルツ、激怒するクルーゾーが見ものです。
そして明かされるカリーニンの夫婦生活、意外と抜けてる人でした。
寝ぼけているテッサに抱きつかれた宗介のあわて具合も最高です。