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私のおすすめ度 8
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2010年07月・2010年08月
あらすじ
ミスリルはアマルガムに対し辛抱強く抵抗していた。
テッサは皆に解雇を告げるが、もちろん宗介は残りかなめの救出の機会をうかがう。
やがてトゥアハー・デ・ダナンは瀕死の状況に陥り、テッサ達は白兵戦へと向かった。
一方宗介の前にレナードが立ちはだかる。
しかし更にその先に待っていたのは、ミスリルを裏切ったカリーニンだった。
感想
長かった連載もこれで終わりです。
この上下で一番かっこいいと思ったのは白兵戦時のマデューカスです、ちょっと意外というのが好きなので。
(上)の最初には久々にかなめの同級生達が出てきます。
ほんの少し前まで、この高校生達の中にいたんですよね。かなめだけでなく宗介も。
いい具合にわがままになっていく宗介、それでもやっぱり軍人思考から完璧には抜け出せませんが、最後のあのシーンはかなめに会って変わっていった結果ではないかと思います。
面白かったのですが、かなめが攫われる前までの方が面白かったです。
11巻目からは少しパターンになってしまったかなと思います。
カリーニンが裏切った理由は、ああそうだったんだと。
「極北からの声」や普段の宗介とカリーニンを読んでいると、避けられなかったのかとつい思ってしまいます。
「お前には才能がない」、その後の会話がやっぱり上手い。
幼い頃から戦場にいて、もう普通に戻る事はできませんが、今からその中へ入る事は出来ると思います。
ストーリーも面白いのですが、“会話”の方がより面白い小説でした。