瀬川貴次 暗夜鬼譚 春宵白梅花

私のおすすめ度 6

集英社 スーパーファンタジー文庫 1994年06月

あらすじ

元服したばかりの夏樹は近衛府に勤め始める。父が金をばら撒いて官位を買ったせいか、同僚からは嫉妬を買い、上司には異様に可愛がられている。ある時弘徽殿の女御に仕える、いとこの美雪に会った帰りに、頭が馬の大男と男にしておくのはもったいない美少年を目撃する。

物の怪が出たため警戒を始める右近の中将たちだが、夏樹は大男と少年が気になり単独行動を取る。
そこで幼い子供の足跡に気づくが、見つかったのは梨壺の更衣の女房の死体だった。

同僚に呼び出された夏樹は袋叩きにあいかけるが、そこへあの美少年、陰陽寮で陰陽生をしている一条が助けに入った。

鬼の足跡以外に残された幼子の足跡が気になる夏樹は、一条と共に梨壺での祈祷に向かう。

感想

決して大声で「面白い」と言う本ではありませんが、読み返したくなる小説です。
時代は平安時代、陰陽師物の様で微妙に違う感じです。この巻に出てくる馬頭鬼のあおえが何とも言えない和みを醸し出しています。
主人公はお決まりの鈍感少年、いとこの美雪の気持ちに気づかないばかりか、上司の気持ちにも気づかない。
一条とのコンビは中々面白いです。

読んだのはスーパーファンタジー文庫なのですが、リンクがなかったので復刊の方です。内容はたぶん同じだかな?

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