フィリス・アイゼンシュタイン 氷の城の乙女 下

おススメ度 7

早川書房 ハヤカワ文庫 1997年07月

あらすじ

度々アライザの元へ通うクレイは、ある時彼女を母が住むスピンウェブ城へと招待する。そして、彼女を見つけるきっかけとなった鏡を彼女が覗いた時、鏡はきらめく塵となり壊れてしまった。
その原因を調べるためフェルダー・セプウィンの師、ヘレインがアライザの秘密を読んでみると、彼女の魂は祖父エブランドにより盗まれていた。

今まで服従していた祖父にだんだん疑問を持つようになるアライザ。
クレイとフェルダー・セプウィンは彼女の魂を取り戻そうと行動を開始する。

感想

頑ななアライザ、その原因は魂が無いからでした。無いままでもいいと言うアライザと、取り戻そうとちょっと強引なクレイ、読んでて楽しかったです。恋愛絡みの小説はこんな感じが好きです。ベタベタなのはよほど作者の表現が上手くないと私はあまり読みません。

主人公が魔法使いなので、アライザの祖父と魔法対決が始まります。そのせいで途中からアライザの出番が少し減ります。

(上)は何週間かかけてゆっくり読みましたが、読み終わったらどうしても続きが気になって、2~3時間で(下)を読んでしまいました。

全体的に柔らかい感じの話でした。表現もやわらか。それでいて、クレイとアライザの遣り取りだけ、少しきつい感じでしょうか。読みにくいのではなく、応酬が快活です。

読みやすいので、妖魔の騎士に比べ内容的に小学生にもおススメな小説です。

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