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私のおすすめ度 8
集英社 2013年04月
あらすじ
広く深い知識を持つエイラは大ゼラントニの後継者ととなるべく各地を巡っていく。
その道中、エイラはジョンダラーの子を身ごもるが、その子は女神の賜物と引き換えに失ってしまう。
深い悲しみに陥るエイラだったが、更にジョンダラーの裏切りが待っていた。
感想
長いシリーズの完結です。
とにかく洞窟を回る話が長かった。
これまでもありましたが、洞窟で起こる不可思議な現象は少し現実離れしている感じですね。
そんな話が淡々と続く中、下巻は一気に俗物的な話になります。
まずは子供ができるのは霊が交わるからではなく、肉体的な関係を持つから、というのを道中で女神の賜物より確信を得たエイラが伝えます。
まあこの前後がお子様にはちょっと読ませられない内容になっていますね。
今までも多少の描写はありましたが今回は凄いです。
そして、仲睦まじかったエイラとジョンダラーの不和。
物語的にはありがちなのですが、最後の最後で来ました。
物語の締めがこの辺りなので、エイラがゼラントニとしてどうなったか、というのが読めずちょっと残念です。
前半が旅の繰り返しなので、下巻の俗物的なところの方が面白かったです。
ただメインは前半の方なのかなとは思います。
ここまではエイラの話、物語にないここから先はゼラントニのエイラの話になるのでしょうか?
なのでエイラの話はここで終わりなのかな、という印象です。
中盤までの勢いが後半は失速したかなという感は否めませんが、この時代をすごく身近に感じられた作品でした。