雨木シュウスケ 鋼殻のレギオス IV コンフィデンシャル・コール

私のおすすめ度 5

富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2006年10月

あらすじ

シャーニッドは第十七小隊に入る前、第十小隊の隊員として、同じ学年のディン・ディーやダルシェナ・シェ・マテルナと共に、第一小隊に匹敵するチームワークを見せていたが、シャーニッドが抜けた事でバランスは崩れ、第十小隊は中堅へと落ちていた。

武芸の道以外の道を、ツェルニの窮状を救った後で探しても遅くはないと考えるようになったレイフォン。今度は偽造学生の鎮圧に借り出されるが、服用するとほぼ廃人となる違法酒、剄脈加速薬「ディジー」の密売が絡んでいた。

レイフォンはそこでグレンダン出身者で構成される、サリンバン教導傭兵団の三代目団長ハイア・サリンバン・ライアと対決するが、取り逃してしまう。彼は違法酒には興味なく、廃貴族と呼ばれるものの捕獲のためにツェルニを訪れていた。

廃貴族とは壊れた都市が生む狂える力、都市を失ってもなお存在する電子精霊であった。

違法酒を手にしているのが、小隊の隊員だと絞った都市警は捜査のため、一度ニーナにスカウトされていたナルキを第十七小隊へと入隊させる。

容疑者の一人は第十小隊のディンだった。

レイフォンは前回の戦いで錬金鋼を壊していたため、また新しい錬金鋼を作っていたが、複合錬金鋼の開発者キリク・セロンは刀の形に仕上げてしまう。レイフォンは天剣授受者となった時に刀は握らないと決めていたが、違法酒事件解決のために、もう一度刀を手にする。

そして第十小隊との対抗試合、第十七小隊の勝利で決着がついたと思われた時、黄金色の牡山羊が現れディンに乗り移った。

感想

今回は汚染獣との戦いもなく、都市内での戦闘に限られます。リーリンも孤児院の元園長デルクからレイフォンに渡すよう錬金鋼を託され、直接渡しに行こうか悩んでます。王女の正体に気づいていないのはお約束でしょうか。

レイフォンが活躍するには違いありませんが、汚染獣がいないため学園物の印象が強い巻でした。

雨木シュウスケ 小説一覧へ

作者一覧へ

タイトルとURLをコピーしました