杉原智則 烙印の紋章VIII 竜は獅子を喰らいて転生す

私のおすすめ度 8

アスキー・メディアワークス 電撃文庫 2011年04月
メフィウスの侵攻より西方を救ったオルバは、銃撃を仮面に受けボーワンの元で治療を受けていた。

目が覚めたオルバは、ビリーナが行方不明だと知り捜索に向かおうとするが、タウーリアとメフィウスが戦闘状態の為、メフィウス人であるオルバはシークに捜索を咎められる。
そしてオルバはある決意と共に、シークに手紙を託す。その手紙を携え、シークはメフィウス領であるアプター砦のローグ・サイアン将軍の元へと向かった。

感想

前回仮面を銃撃される、という所で終わっていたので正体がばれるのかどうかと非常に続きが気になったのですが、とりあえずばれてはいません。
オルバに戻った時からそうでしたが、ギルという王子の身分ではないためにオルバの行動範囲が限定されます。
更にビリーナの行方不明、という事が拍車をかけオルバの内面をかき混ぜます。戦闘面以外では淡々とした印象のオルバの内側にビリーナは入り込んでいたのでしょう。

オルバ自身もアプターへ向かいますが、その途中ビリーナを発見します。
彼女を庇護したのは、本物のギルが死ぬ原因となった元近衛兵のローンです。本物のギルとはかなり因縁のある人物。
そして、決意と共にオルバが向かう先でも、またかつての仲間達がいます。

オルバが自分がどうしたいのかと悩みます。ギルに戻る事の意味に悩みます。
出した結論の先、それが次巻となるので、8巻目は通過点の一冊という感じです。

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