瀬川貴次 血染雪乱 暗夜鬼譚

私のおすすめ度 6

集英社 スーパーファンタジー文庫 1995年11月

あらすじ

夏樹は懇意にしている弘季より、親友の妻が鬼に体の血を抜かれ殺されたと聞き、共に現場へと向かう。
そこで見た鬼は賀茂の権博士の顔をしていた。切り落とした腕に構いもせず真冬の川へ飛び込む相手に、夏樹達はその鬼を取り逃してしまう。

一方、美雪は自分に文を送る人物について夏樹に相談していた。
なんと文の相手は賀茂の権博士、それとなく真意を探って欲しいという美雪に押し切られ依頼を引き受ける。
権博士にその真意と鬼の件をそれとなく聞くが、切り落とした腕から血が出ないあの鬼が人である可能性は少ない。

宿下がりの途中、美雪はあの賀茂の権博士の姿をした鬼に襲われる。賀茂の権博士ではないと気づくが抵抗できない。
そこに、賀茂の権博士の弟、真角が助けに入った。

感想

冥府を追い出されたあおえは結局一条の家に同居することになります。
馬頭鬼なのに、あの丁寧なしゃべり方といい、おちゃめな行動といい、この小説の中の癒しキャラのように思えます。
そして美雪に文を送る賀茂の権博士、飄々として見えたので、少し意外でした。
今回の事件は今までに比べ、人は亡くなっていますけど、こじんまりとした事件です。
そのせいか今までの巻より登場人物に焦点が当てられ、面白かったです。

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