雨木シュウスケ 鋼殻のレギオス

私のおすすめ度 5

富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2006年03月

あらすじ

地表は乾ききった赤い大地となり、人はそこでは生きる事は出来ず、昔の錬金術師達が自意識を与えた自立型移動都市(レギオス)で暮らしていた。 レギオスの周りを覆うエアフィルターがないと人々は呼吸すらできず、外へ出ると5分もすれば死んでしまう。都市は外の汚染大気から守るだけではなく、汚染獣からも逃げる術を心得ており、都市の動力源であるセルニウム鉱石を巡りつつ地表を移動していた。
都市の形態も様々あり、学生達だけの学園都市も存在する。
そのうちの一つツェルニに、幼馴染のリーリンと別れ槍殻都市グレンダンを追放されたレイフォン・アルセイフが一般生徒として入学した。

レイフォンはグレンダンで、最も武芸に優れた十二人に授けられる称号「天剣授受者」の一人だったが、自ら育った孤児院のため賭け試合に手を出し、その座を追われていた。

入学早々騒いだ学生を伸してしまったため、レイフォンが天剣授受者だと知っていた生徒会長のカリアン・ロスに呼び出され、武芸科への転科を言い渡される。

学園都市では2年に一度武芸大会が行われる。それは都市の縄張り争いでもあり、敗れた方はセルニウム鉱山を一つ奪われてしまい、ツェルニでは三つあった鉱山が一つへと減っていた。

レイフォンは武芸科へ転科した上、隊長である二本の錬金鋼(ダイト)を操るニーナ・アントーク、狙撃手のシャーニッド・エリプトン、念威操者であり生徒会長の妹のフェリ・ロスに天剣授受者と言うことを隠しながら小隊に強制加入させられる。小隊とは幹部候補生であり、武芸大会では指令部の下の指揮隊として、さらにその下の一般武芸科を配下に置く立場にあった。

武芸者とは剄を使える人の事であり、外部に直接的なダメージを与える外力系衝剄、肉体を強化する内力系活剄に主に分けられ、このほかに念威という、訓練だけでは会得できない本当の意味で選ばれた限定的な能力がある。

給料が良い機関部の清掃を選んでいたニーナ。転科した事により授業料などの心配は要らなくなったが、深夜のバイトを続けるレイフォン。ある時二人の前に光る発光体の子供が現れる、その少女はレイフォンが始めて見た都市の意識だった。

実力はあるのだが、自分の能力を嫌うフェリや、本気を出さないレイフォンにより、第十七小隊は低迷する。しかし、ある時レイフォンはつい相手を圧倒してしまう。今まで本気を出さず、実力を知れなかった事に落ち込むニーナ。

ある時、ツェルニに汚染獣の母体の巣を踏み抜いたため都震が起ここる。
千を越す汚染獣の幼生に襲われるツェルニ、小隊や武芸科の生徒は迎撃に出た。
成体は汚染物質で生きていけるが、幼生は人を食べてしまう。

ニーナたちが苦戦する中、レイフォンは一人、幼生と母体に向かった。

感想

買ったきっかけは、あらすじが面白そうだと思ったからです。飛びぬけて強い主人公って惹かれます。

ただ、主人公が若く感じられました。言葉遣い一つ取ってみても若いなと。最近の子という感じです。時々ボソッとつぶやく一言がなんとなく今時に感じました。

そして、剄の説明などが流れで書いてあるので、理解はできるんだけど、どんなもの?と、もう少し説明をさいてもいいのじゃないかと思いました。ちなみに錬金鋼(ダイト)とは剄を走らせることにより武器に復元できます。
私も分かりにくかったので、自分の整理の為内容は説明的な部分が多いです。あと登場人物も多いです。1巻目はまだ少ないですが、この先で少し人物整理に詰まりました。3巻目からは人物紹介が載ってますが。

どちらかというと、戦闘物にしては淡々とした印象でした。

雨木シュウスケ 小説一覧へ

作者一覧へ

タイトルとURLをコピーしました