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私のおすすめ度 6
集英社 コバルト文庫 1996年03月
あらすじ
「魔」に染まったハーディを探すため、シルヴィと共に西へ向かうヴィラローザ。
途中シルヴィが暮らしていた小屋へと立ち寄るが、シルヴィは自分を拾い育ててくれた祖父の墓が思い出せない。そればかりでなく、シルヴィには12歳以前の記憶もなかった。
道中ロシュと言う少年と出会うが、「月の船」を盗まれてしまう。その少年を追うためデーレへと向かうが、そこでシルヴィは死んだはずの祖父と再開する。
シグルトであった魂を持つヴィラローザ、そして祖父より「魔」を滅ぼすとされるアスローンの力を宿していると聞かされたシルヴィ。
一方、マグダレナ王国ではエメリア王女が「魔」の塔の封印を解こうとしていた。
感想
完結とあとがきに書いてありますが、まだあと一冊続きます。が、一連の騒動はここで完結です。
三巻という短さですが、物語に勇み足はそれほど感じられません。全体的にはよくまとめたなという感じです。もう少し巻数が多くても良かったのではないかとも思います。
自分の力を知ったシルヴィやヴィラローザに、もう少しその力を使った旅があっても良かったのではないでしょうか。
ですが、ファンタジーが好きな方には今ひとつ物足りないでしょうが、恋愛物を求めている方には十分満足な作品だと思います。
ライトノベルを読み始めた女の子、におすすめしたいところですが、少しアダルトな感じもします。全体的な少女小説という印象とその少し大人向けのバランスが、私がこの小説を手放せない一つの原因です。