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私のおすすめ度 6
早川書房 ハヤカワ文庫 2007年4月
あらすじ
限りなく人間に近い姿の銀色の肌をもつロボット、シルヴァー。
母デーメータと裕福に暮らすジェーンは彼に恋をした。
今までの全ての生活を捨て、ジェーンはシルヴァーと姿を消す。
感想
あらすじが短いですが、シルヴァーを手に入れるまでや、友人たちのやり取りを除けばこんな感じです。
とにかくあちこちにジェーンの感情がほとばしっていました。
恋に向かって一直線、なのですが、外国の小説で少女の一人称は何とも性格が私の感覚とは違って入り込めないです。
「あたしと魔女の扉」のリーズンもそうですね。
それでもシルヴァーがロボットなので、ジェーンに対する行動はインプットされたものなのか、それとも別のものなのかと、ついつい先が気になってしまって一気に読んでしまいました。
色々な本の感想で書いているかもしれませんが、もっと私が若かったら、物事に対して一直線のジェーンの気持ちがもう少し理解できたのかもしれないなとも思います。
この年になって読むと甘酸っぱいより、どうしてそんな行動をするの? という疑問が先に立ってしまいます。
でもそれが外国の小説の良い所なのかもしれません。
似たような性格の主人公を書いても、なぜか日本の小説(私が読むのは主にラノベですが)はこんな感じにまで突っ走りませんし、突っ走ったとしても負の方面へ落ちていく感じの小説が多いです。
結局私は終わりまでジェーンに共感しきれる所はありませんでしたが、最後は応援したくなりました。タニス・リー 小説一覧へ