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おススメ度 6
中央公論新社 C・novelsfantasia 1996年05月
あらすじ
マッチョでゲイの刑事松田洋平と美貌の天才肌の刑事池端玲二は、事件の通報を受け現場に急行する。そこには局部を切り取られ口に突っ込まれたまま殺されている男性の死体があった。
その男の背景を捜査していると、ある女性が浮かび上がる。
そして不思議な雰囲気を持った森日出海と出会い、捜査は佳境へと向かい始める。
感想
「千の顔を持つ男」が面白かったので買ってみたのですが、主人公がゲイですか。
今まで六道さんの本は富士見ファンタジアくらいしか読んだ事がなく、その内容が(シリーズによりますけど)キツイ、重い、あまり主人公が報われない、という作家のイメージだったので、こういう明るいノリにはびっくりしました。
ただ「千の顔を持つ男」もそうですが(こちらは女運がないだけでしたが)ゲイの立場を一歩引いたところから、おおっぴろげに書いている感じがするので、それなりに読みやすいです。
ミステリーと言うか推理物は苦手なので、この手のものはストーリーをしっかり追うのではなく、雰囲気を流し読みしてしまうのですが、ダイナマイト刑事はそれほど難解でもなく、「ああ、そうなのか」と何とか理解できる内容で面白かったです。
ですが、そこかしこに女性向けネタがちりばめられているので、こういうのを笑って読める人でないと読みにくいかもしれません。おおっぴろげに書いてあるので少々露骨な時もありますし。
これが本当にそこに重点を置いてかかれてあったら、私もきっと読まないと思います。
内容はさらっと一気読みできて、女性向けの文章に耐えられるなら面白いです。