三好徹 戦士の賦(上)(下) 土方歳三の生と死

おススメ度 7

集英社 集英社文庫 1993年02月

感想

いつもあらすじを紹介していますが、あらすじを書くと土方歳三の年表みたいになるので今回は省略します。

読みだすと止まりませんでした。隊士の面々とどのようにして出会い、別れたのかがよく分かります。

今までうろ覚えでしかなかった土方さんの人生を、しっかりと追っていくことができました。
決して英雄視されて書かれているわけでもなく、どちらかというと淡々と書かれています。
それはあえてそうされているようですね。

新撰組結成から土方さんの死まで六年。
改めて辿ってみると、そんなに短い時間だったのかと驚かされてしまいます。
この動乱の時、土方さんの生き様、そして時代の残酷さ、全てに血が熱くなります。

この小説を読み終えた後に京都の市内を歩くと、あぁこの道を新撰組の隊士も歩いたのだろうなと思わず思いを馳せてしまいました。

土方さんの心情にのめりこんでしまう小説でした。

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