リンク
おススメ度 7
早川書房 ハヤカワ文庫 2001年12月
あらすじ
拷問の技に長けた死の運び手〈モルド・シス〉の女ディーナに捕らえられたリチャードは、彼女の手により徐々に自我を失っていく。
ダークン・ラールと対面を果たしたリチャードは、仲間に裏切り者がいることを知り、ディーナの元を逃げ出すため、彼女を手にかける。
カーランたちは、ダークン・ラールの右腕デミン・ナスの襲撃を受けていた。リチャードが死んだと言われたカーランは、怒りのあまり”血の憤怒”(コンダー)に捕らわれる。
感想
第1部完結です。
前巻で大変な目にあったリチャードですが、今回はデミン・ナスがカーランの怒りのもと、ものすごい目に合います。女の私では真の痛みを理解できませんが、自業自得ですね。
全体的にやはり子供向きではないです。
いよいよダークン・ラールとの決着も付きます。そしてすぐさま次の巻への伏線が張られています。
リチャードが1巻目の森の村人、というイメージからかなり変わりました。徐々にと言う感じですが、真実の剣を手にして様々な危険に直面してと、そのあたりはファンタジーの王道です。
王道と言うと深く濃い感じになりがちですが、内容はハードでしたが文章が最後まで他人称なので、重くはなりません。
決して子供向きではない内容とその重くはならないという所に、好き嫌いが分かれるかもしれません。
私はどんな文章にもこだわりはないので、面白かったのではないかと思います。