澤田ふじ子 嫋々の剣

私のおすすめ度 4

中央公論新社 中公文庫 2000年12月

あらすじ

「末期の茶碗」
利休の首の前に置かれた茶碗を盗み、売り払おうとする話。

「安兵衛の妻」
自称赤穂浪士の身内と言う妙海尼の孫息子が、惚れた女のため金を無心に来る。

「破鏡の妻」
年の離れた夫婦。妻に離縁を申し入れる夫だが、その胸にはひとつの決意があった。

「嘘じゃとて」
妻と娘に上手く嘘をつかれる。

「真贋の月」
家中に永御暇を出すとの通達が下され、誰がどうなるかという話。

「鳴弦の娘」
永御暇を出され、京で暮らす親子が行き倒れの武士を助ける。

「世外の剣」
素性を知らずに刺客に狙われる幼子を預かった宗伯と、その幼子歌留の話。

「嫋々の剣」
無理やり娘を連れ去ろうとする浅野だが、娘の剣の腕前に・・・・・・

「凶妻の絵」
妻の不義に悩む男が密かに内心の激昂を絵巻物にする。

「不義の御旗」
芸妓に入れ込む丹波屋の主人、奉公人のわずかの米の都合を意地悪く断ってしまう。

感想

短編一つ一つの背景がしっかりと書かれています。
時代物を読みなれていない私には、手ごわい小説でした。
「嫋々の剣」が一番好きですね、女剣士(剣士と言うほどではないのですが)というは、どうにも惹かれるものがあるんですよ。
全体的に家族物が多かったでしょうか。あっさりとした小説が多かったです。

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