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おススメ度 7
アスキー・メディアワークス 電撃文庫 2008年12月
あらすじ
以前大宮のコミュニティで助けた藤見翔子が操縦するモーターグライダーで松本へ援軍を求めに向かった慎吾だが、途中エンジントラブルのため東信濃コミュニティに不時着し、そこで彼らに西東京共和国との戦闘への協力を得る事が出来た。
松本へは翔子を送り、信吾は単身熊谷へと戻る。大人達から得た知識で西東京共和国の侵攻を食い止める慎吾達だったが、そこへ敵のパンツァーファウストが命中した。
感想
3巻目で何が良かったかというと、最後の方の慎吾の言葉。
それを書くと今までの流れがガラッと変わってしまうので、読んでくださいとしか言えないのですが、大人達がいる松本で様々な知識を学んできた慎吾。
大人達がいない世界で、熊谷で生き抜いてきた栗野の差にやられたと思いました。
今思えば今までの慎吾の行動は確かにそうだった、という妙にすっきりとした感じもします。
熊谷コミュニティと西東京協和国の戦闘は、やはり西東京協和国は多田という頭脳がありますが、物量任せのイメージ。
それに対抗する熊谷コミュニティは作戦を立て新兵器を開発するという、大人がいなくとも大人となった子供達がいかに成長できたかというところに差があると思います。
それでも物量の差はいかんともしがたいのですが。
前半はちょっと中だるみかな、でたまかのメイン以外の話のような感じです。
後半は戦闘で、これもいつもの鷹見さん。
でもそれがすべて終わった後の、先ほど書いた一言のためにすべてがまとまった感じがしますね。
分厚いですが、3巻と長いわけでもなく、鷹見さんらしく面白かったです。