麻城ゆう 界渡りの魔道者 月光界シリーズ1
角川書店 角川スニ-カ-文庫 1993年04月
あらすじ
輪堂弓香は祖母の形見の品々を、友人の秀子と桃子と分け合い、半纏とは似合わないながらも、それを身につけ買い物に行こうと部屋から抜け出した。
しかしその時、弓香は世界を月が照らす月光界へと渡ってしまう。
目が覚めた弓香は霊獣ムフゾの目覚めに立ち会い、主となってしまった。
本来その持ち主になるはずだったレイラ姫は行方不明となり、弓香は呪司のティッチとその胸で生きる兄のミズーリと共にその行方を追うが、弓香の前に彼女を界渡りさせた闇のダガーが現れる。
感想
実はこのシリーズは持っていないのですが、読むのは三回目です。
最初はノベルスで読んだのですが、今回は過去の月光界のシリーズを読んだらどうしてももう一回読みたくなり、別の出版社のシリーズ一式友達に借りました。
発売が古いだけあって(スニーカーの前に大陸書房から発売されていました)時代に多少古さを感じますし、麻城さんのデビュー作なので文章もそれを感じさせますが、なぜか面白いんです。
設定の凝り方はデビュー作だなという感じですが、ストーリーが面白いのでそれが気にならず次へ次へと読ませてくれます。
この頃から麻城さんの結末の読めなさは発揮されていますね。
一番最初の友達に分けた指輪も伏線の一つです。
個人的にティッチも好きなのですが、悪役っぽいダガーが好きです。
この性格付けが良いですね。
古さは否めませんが、その古さが逆に読みたくなる作品です。
麻城ゆう 霊獣ムフゾの王 月光界シリーズ2
角川書店 角川スニ-カ-文庫 1993年05月
あらすじ
ティッチと共にミズールそしてレイラ姫と旅に出た弓香は、ダガーより自分が大魔道者ユーミの子孫であり、ダガーがレイラ姫を攫う際に月光界へと界渡りさせられたと教えられる。
旅を続ける弓香達はムフゾの大量殺りくの場面へと出くわしてしまう。
ムフゾを狩っていたのはネンゲの兵士だった、弓香はムフゾ達を助けるため風招きの笛を探し始める。
感想
一度目に読んだときはダガーがあまり好きではなく、弓香は結構好きだったんですが、読み返した今はダガーは好きになっても弓香はちょっと嫌いになってしまいました。
どうしても一昔前の主人公なんですよね、弓香は。
なので昔風のわがままが発揮されますが、それが今読むとあまり好意的に読めない。
それでも読みたいと思うのは王道的な主人公の成長ものでもあり、その過程は昔の良き面白さを持っていると思うからです。
麻城ゆう 結界の墓碑銘 月光界シリーズ3
角川書店 角川スニ-カ-文庫 1993年09月
あらすじ
ティッチ達と別れ一人旅を続ける弓香は、自分を尾行する何者かに気づく。
その相手はサッタの国の王子で、タピールの命令で弓香を見張っていた。
しかしどこか抜けている王子パルロに敵対心を持てなかった弓香は、パルロを旅の道づれとして連れていくことになる。
ネンゲの国で迷う弓香達は更に地底の国キフへと迷い込んでしまった。
抜け出す方法を探す弓香だったが、途中オオモグラに襲われ、ある美女に助けられる。
感想
さりげなく出てくるシンガ、時系列順にこの物語を読んでる人にはニヤリな人物ですね。
シンガの話の出版はこの作品の後ですが、時系列では過去になります。
この作品は色々伏線が張られているので、まとめ読めする方がわかりやすいです。
弓香を助けた美女、どうしてそうでなければならなかったかと言う理由を知った時爆笑しました。
麻城ゆう 新月闇の結晶 月光界シリーズ4
角川書店 角川スニ-カ-文庫 1993年09月
あらすじ
弓香は女の体で蘇ったミズールと共に、パルロを置いて旅を続けていた。
しかし途中でパルロと土霊使いの影衆トキに待ち伏せをされ、彼らよりダガーが後数日の命だと聞かされる。
再びパルロと共にタピール帝の術を阻止するため、そしてダガーを救うため旅に出る弓香だが、パルロはタピール帝に操られていた。
感想
サファ、またまた時系列順に読んだ人には懐かしいキャラクターが出てきます。
サファはミズールに惚れますが、最初外見は女でも中身が男の相手に好きだって言うのはどうなの?と思ってましたが、この世界観をじっくり読めばありかな、何て思います。
ちょっと恋愛観が違いますよね。
ダガーとタピール帝の関係が徐々に明らかに、そして弓香の力も少しずつ目覚めていきます。
麻城ゆう 大地の守護者 月光界シリーズ5
角川書店 角川スニ-カ-文庫 1994年01月
あらすじ
パルロを失い、ミズールとトキと共に旅を続ける弓香の前に、ティッチがザレのグルーフ帝の危篤を伝えに現れた。
ザレへと帰る決意をする弓香だが、途中ミズールとはぐれてしまう。
何とかザレへと無事に戻った弓香だが、そこでミズールが帝位継承者の暗殺と誘拐の嫌疑がかけられた事を知る。
そしてネンゲの兵がザレを囲む中、弓香はグルーフ帝より帝位を譲り受けた。
感想
弓香の話の最終巻です。
何が好きかと言うと、最後が好きなんです。
徐々に力をつけてきた弓香、その霊気の多さはザレの民の命を背負っても余りあるほどです。
それでもまだまだ未熟なのですが、タピールの手は待ってはくれません。
しかしファンタジーにはある意味お決まりの、何故タピールが人々を混乱に陥れたかの答え、そして正体。
それを途中の旅の過程が面白くていつも忘れてしまい、何度も借りて読み直しています。
話の終わり方も面白いです。
麻城ゆう 天界樹夢語り1~7
新書館 ウィングス・ノヴェルス 1994年12月~1999年09月
あらすじ
妖魔の里の長氷樹は、双子の兄弟、兄のショッキング・ブルー、弟の暗黒丸を生んだ。
ある日母は亡者となり里へ戻って来た、一族最後の女性である自分を死なせてしまった罪を負う氷樹にブルーは刃を向けた。
母殺しの汚名を着せられたブルーは、ある呪いにより成長を止められ、ブルーの瞳の半分を持つ人間スフィンクスと共に天界樹を目指す。
感想
面白かったです、相変わらず読めない展開で一気に全巻読んでしまいました。
途中でスフィンクスと別れD.Dという地球からやってきた青年と旅をします。
そのスフィンクスが分かれた理由も想像外。
これがあるから麻城さんの本は読んだらやめられません。
同世界の他のシリーズに面々も出てくるので、ご一緒に読まれたらより一層楽しめる事間違いなしです。
また弟の暗黒丸や真牙など焦点もコロコロ変わるので読み応えがあります。
本当に意外性があります。
もちろんこれだけでも読めますし、この世界のメイン、リンドーユミカの話の少し前になるので界渡りの魔道者などを読んでる方もぜひ過去の世界をお楽しみください。と宣伝したくなる本です。
麻城ゆう 月光界秘譚1~4
新書館 新書館ウィングス文庫 2000年07月~2002年09月
あらすじ
日本へ帰るのをやめ月光界に留まり世界樹の呪を受けたD・Dこと緑魔は、ジョーロウへと向かう真牙の風舟に傭兵として乗り込んだ。
しかしその舟にはブルーを狙う暗黒丸、そして次代の主宰となるサファも乗り込んでいた。
一方ジョーロウでは月の代わりに太陽が輝いていた。
陽光魔道を学ぶためジョーロウの国へとやってきたサーザ・ジンが手にした呪器のせいだが、それを裏で操っていたのは暗黒丸の配下アンファンであった。
そしてジョーロウの滅亡を防ぐため、ブルー、緑魔、真牙、スフィンクス達が集う。
感想
またまとめての紹介になります。どうしても止まらなくて一気読みしてしまいました。
ジョーロウ滅亡は月光界シリーズで話だけは触れられてましたが、やっとその真相が分かります。
しかし最後はいつも通りかなりシビアです。今思うと月光界シリーズはそういう意味では穏やかだったのかもしれません。
そして、緑魔が大変身してます。大変身しているのですが、中身は相変わらずなのでメインの中では一番微笑ましいキャラになっています。
前作の懐かしいキャラ達も全員集合です。大人になったり時間が経ってる分、裏で陰謀が色々張り巡らされます。
このショーロウ滅亡辺りを読んでいるとメインの月光界シリーズをもっと楽しめると思います。
麻城ゆう 月光界・逢魔が時の聖地(1)~(3)
新書館 新書館ウィングス文庫 2003年05月~2005年01月
あらすじ
ジョーロウは滅んだ。
緑魔は死に、ブルーと暗黒丸は生き残った。スフィンクスはブルーと暗黒丸を二人の母が亡くなった地、しだれ沼へと導く。
しだれ沼があるハンカの国にうまく潜り込んだ暗黒丸は、金髪の毛におおわれたロックという男と知り合い、やがて月の神官トープに仕えるようになる。
同じくハンカへと侵入したブルーもロックと接触する。
兄のブルーを狙う暗黒丸だが、しだれ沼へと入るため共同戦線を張ることになり、やがて母の死の真相を二人は知ることになる。
感想
ジョーロウでの怪我により、人間に近くなっている暗黒丸。
若干暗黒丸に主役を奪われた感じがします。でも今回の暗黒丸はいいですよ~、今回に限ってはブルーより好きですね。
人間のふりをするのは前と変わりませんが、今回は今まで以上に笑えます。そしてロックが暗黒丸に思わぬ変化を与えます。
いよいよ母の死の真相、暗黒丸が封じられた記憶の他にまだ知らぬ真相が判明しますが、 最後の最後のどんでん返し、これがたまりません。だから麻城さんって好きなんです。
