神坂一 スレイヤーズ 1
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年05月
あらすじ
世間ではちょいとばかり名の知れた魔道士リナ=インバース。
暇つぶしに山賊を襲いお宝を手に入れたリナは、剣の腕は並以上、知識は並以下の剣士ガウリイ=ガブリエフに出会う。
その宝の中になにやら重要な物があるらしく、合成獣のゼルガディス達が執拗にそれを狙ってくるが、五大賢者の一人として数えられる赤法師レゾに助けられる。リナはほとんど伝説上の人物であるレゾに不審を抱く。
途中、捕らえられたリナは自分を狙っていたはずのゼルガディスに助けられ、彼よりレゾの目的を聞いたリナは、ガウリイと共にレゾに戦いを挑む。
感想
語るまでもない有名な話です、変に内容紹介を書くと怒られそうです。
スレイヤーズを初めて読んだのは、第一回目のアニメが放送された頃。
その頃は本屋に行けば平積みされており、読まず嫌いをしていましたが、アニメを見るとこれが面白く、読まず嫌いをしていた事を後悔しました。
主人公リナの「あたし」の一人称。女の子の主人公で、「あたし」の語り口調なのに、これがあっさりしていて読みやすい。
そのせいか女性向けではなく、なんとなく男性向けという印象を受けます。
衝撃を受けるほどの何かがあるわけではないのですが、読まずにはいられない勢いがあります。
最近富士見ファンタジアは復刻やリメイクが多く、リンクは新装版ですが、旧版の1巻目が出版されたのは1990年1月25日です。
この頃の富士見ファンタジアは、重厚なファンタジーが多い文庫だと勝手にイメージしていたので、初めて読んだ時はイメージが違いびっくりした記憶があります。
文章自体は今風ではありませんが、今読み返してもまだまだ面白いと感じます。読んだ事がない若い方に是非。
神坂一 スレイヤーズ 2 アトラスの魔道士
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年05月
あらすじ
アトラス・シティで失踪中の評議長の後釜を狙う、「紫のタリム」から護衛にスカウトされたリナとガウリイ。ただの後釜争いの事件かと思いきや、魔族まで出てくる始末。リナたちはタリムと同じく評議長の跡を狙う「青のデイミア」の屋敷に乗り込むが、そこには失踪したはずの評価議長ハルシフォムが封印されていた。
感想
途中のタリムの状態に「首人間」という本を思い出しました。題名だけでどんな状態か想像できますね。
アニメを見ていると、リナ・ガウリイ・ゼル・アメリアの四人旅の印象が強いのですが、アメリアの登場はもう少し先です。なのでリナとガウリイ二人の話が逆に新鮮でした。全15巻の途中(と書いていましたが、続編が出るようです)からもそうですが。
何故スレイヤーズはあっさりと読みやすいのかと考えてみると、戦闘シーンが上手いのではないでしょうか。
強い敵でも一つ一つの攻撃があっさりと書かれてあり、くどくどとせず読みやすい。だから、読み出したら止まらないのです。
今回獣王の配下セイグラムが出てきますが、今後も魔族とは切っても切れない関係が続いていきます。
神坂一 スレイヤーズ 3 サイラーグの妖魔
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年05月
あらすじ
いつの間にか賞金首になっていたリナとガウリイ、そしてゼル。その賞金をかけたのは倒したはずの赤法師レゾだという。
レゾを探しサイラーグへ向かう途中、ゼルガディスと何やらガウリイの知り合いらしき僧侶シルフィールと合流する。
そしてリナ達の前に死んだはずの赤法師レゾが現れる。
感想
シルフィール登場です。
挿絵のリナ、ポニーテールだと少し新鮮ですね。でも、変装の印象はアニメの方が強いです。特にガウリイやゼルはかわいそうでした。
ガウリイを慕うシルフィールの登場に少し心が揺れ動くリナ。
しかし話はサイラーグの壊滅や、赤法師レゾが行った魔道実験の結果などストーリーは重いです。
神坂一 スレイヤーズ4 聖王都動乱
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年06月
あらすじ
シルフィールの親類を頼り、共にセイルーンへやってきたリナとガウリイ。
そこで城から姿を消したはずのセイルーンのフィル王子と出会う。
セイルーンではお家騒動の真っ最中で、そこに暗殺者や魔族も絡み、リナ自身も狙われ始めた。追い詰められたリナ、しかしリナの最強の術「重破斬」は術を失敗すれば世界に滅びをもたらすため使うことが出来ずにいた。
感想
やっとアメリア登場です。しかもアニメよりまともな性格です。
王子なのに、全く王子らしくないフィル王子。フィル王子との出会いはたしか「すぺしゃる」の方にあったと思います。
そしてリナは自分が魔族に狙われている事に気づきます。
神坂一 スレイヤーズ5 白銀の魔獣
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年06月
あらすじ
盗賊いぢめの真っ最中、盗賊の仲間マゼンダにより魔法を封じ込められてしまったリナ。リナとガウリイそしてアメリアは、マゼンダを倒し封印を解くためマインの村へと向かう。
その村にはシャブラニグドゥを崇拝する宗教集団があった。正義に燃えるアメリアは、いきなりその集団を襲うが、獣人に追跡されリナ達はバラバラになってしまう。
術が使えないリナを助けたのは、一見どこにでもいそうな神官のゼロスだった。そのゼロスから魔力容量増幅の呪符を買い取るリナ。
ゼロスは教祖のクロツが持つ異界黙示録の「写本」を狙っていた。それぞれの目的のため、一時手を組むリナとゼロス。そこに写本を追いかけてきたゼルガディスも現れる。
感想
アニメのメインキャラ全員集合でしょうか。
どうも違和感があると思ったら、アメリアが小説ではリナのことを「リナ」と呼び捨てです。アニメでは「リナさん」とずっとさん付けだった気がします。
その呼び方だけでものすごく雰囲気が変わります。
そして「秘密です」のゼロス。アニメを知っている人はこの人の説明など、今更ですね。
やはりリナ・ガウリイ・アメリア・ゼルの4人がいると読んでいて楽しいです、スレイヤーズはこのメンバーでないと、といいつつ4人が同行する話はそれほど長くはありません。残念です。
そしてここからゼロスとの妙な縁が続きます。
神坂一 スレイヤーズ6 ヴェゼンディの闇
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年06月
あらすじ
またまた盗賊いぢめに行く途中、以前逃した暗殺者ズーマに襲われる。ヴェゼンディに来い、来なければ誰かが死ぬ。と言い残し立ち去るズーマ。
そして再び現れ、旅の仲間になるゼロス。
ヴェゼンディに着いたリナたちはラドックの家へと招かれる。ラドックの元には殺されたくなかったらリナ=インバースを雇えというズーマからの手紙があり、その依頼をきっちり依頼料を貰い引き受けるリナ。
しかしリナたちを襲ってきたのはズーマではなく魔族だった。
感想
少しお茶目なゼルが読めます。しかしまだガウリイとゼルの間が他人行儀ですね、小説ではそれほど一緒に旅をしていないからですが、アニメを見ているとどうにも違和感を覚えます。
魔族に襲われ続けるリナ。ズーマだけではなく、セイグラムまで現れます。
最後にやっとゼロスの正体も明かされます。
そして第一部の核心へと向かっていきます。
神坂一 スレイヤーズ7 魔竜王の挑戦
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年07月
あらすじ
ガイリア・シティへとやってきたリナ達、この町は魔族討伐のため兵を集めていた。しかし城に呼び出された後、リナは魔族に襲われ町も破壊される。
リナ達は獣神官ゼロスと共に、異界黙示録を求めドラゴンが住まう「竜たちの峯(ドラゴンズ・ピーク)」へ向かう。
色竜ミルガズィアの案内でリナは異界黙示録にたどり着くが、そこに魔竜王ガーヴが現れる。
感想
ゼロスも魔族と分かり、魔竜王の腹心など高位魔族が続々登場します。
そして魔竜王と冥王のたくらみなども明かされ始めますが、魔族が増えてきて魔法の関連性など一気読みしないと忘れてしまいます。
神坂一 スレイヤーズ8 死霊都市の王
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年07月
あらすじ
魔竜王ガーヴは突如現れた冥王フィブリゾに、あっさりと倒される。フィブリゾはガウリイを攫いリナをサイラーグへと呼び寄せる。
先にサイラーグへ向かうアメリアとゼルガディス、そして再会したシルフィール。彼女はサイラーグで、すでに亡くなっている父親と出会っていた。父親ばかりでなく、神聖樹以外は在りし日と変わらぬサイラーグ。
リナたちは神聖樹の跡にある建物へと入る、そしてガウリイたちを助けるため、リナは「重破斬」を発動させる。
感想
第一部完結です。
ゼルガディスのテレながら言うセリフが好きです。一巻ではリナに絶対仲間になりたくない、と言われてたのに、性格変わりましたね。
ゼルガディスとアメリアともこの巻でお別れです。そして光の剣も失い、リナとガウリイはかわりの剣を求め旅に出ます。
「竜破斬」「崩霊裂」など遠慮なく唱えまくっているので、読んでいて爽快でした。
神坂一 スレイヤーズ9 ベゼルドの妖剣
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年07月
あらすじ
伝説の剣を求め旅を続けるリナとガウリイ。途中黒ずくめに襲われている少女シェーラを助けていると、ルークとミーナが加勢に入る。
どうやら少女は伝説の剣にかかわりがあるらしく、その剣があるというベゼルドを目指すリナたち。
しかしベルゼドではデーモンが大量発生していた。シェーラによるとその剣が魔物を生み出すという。
感想
第二部のスタートです。
そして新しいキャラ、ルークとミリーナ。ゼルとアメリアの抜けた穴を彼らが埋めてくれます。
仲間、と言うわけではないのですが、最終巻に向けての重要な登場人物です。そしてまたまた最後に高位魔族の出現。
ルークとミリーナの印象がゼルたちと全然違うので、雰囲気が一新されています。
神坂一 スレイヤーズ10 ソラリアの謀略
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年10月
あらすじ
リナ達はソラリアのロード・ラングマイヤーが魔力剣を集めているという噂を聞き、魔力剣を2、3本ぶん取れないかと向かってみる。
その途中何故かラーヴァス=ネクサリア=ラングマイヤーに招待されると、そこにはルークとミリーナが護衛として雇われていた。
更にリナたちを、ベルゼドの事件で戦ったザインが必要に付け狙う。
グランマイヤー家ではお家騒動が起こっているらしいが、ベルゼドで戦った黒ずくめたちの黒幕がラーヴァスではないかとリナは疑う。
感想
やっと光の剣ほどではないにしろ、代わりの魔力剣を見つける事が出来ました。
そして今度は人魔という魔族の力を取りこんだ人間達が出てきます。
今までのゼルやアメリアがそれほどリナと変わらない魔法を使っていたので、ルークとミリーナの魔法にどうにも違和感を覚えます。
神坂一 スレイヤーズ11 クリムゾンの妄執
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年10月
あらすじ
ここ半年ほど各地で下級デーモンたちが頻繁に出現するようになっていた。
一方クリムゾンでは、魔道士協会の評議長のカイラスが反乱を起こしていた。魔道士教会からの通達もあり、リナはその鎮圧とカイラスの妻である姉を助けたいというアリアと共に、クリムゾンへ向かうことになった。
しかしこの事件にはある魔剣が関わっていた。
感想
いつもより少しシリアスな話です。
そして再度魔剣ドュールゴーファが出てきます。それの布石にしては重い話でした。
神坂一 スレイヤーズ12 覇軍の策動
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年10月
あらすじ
魔族が人を殺した場面に出くわし、付け回されるリナ。
途中で助けてくれたのは、またもやルークとミリーナだった。二人はガイリア・シティに向かうジェイド=コードウェルの護衛をしていた。
ジェイドの話では、ガイリア・シティは戦力を増強し、傭兵を増やしていたが、その中にとんとん拍子に出世し、国にも口を出すようになった傭兵、シェーラがいると言う。
覇王将軍シェーラ、その名を聞きリナとガウリイも共にガイリア・シティへと向かう。
感想
今回も重い話です。
魔族のシェーラがガイリアへ入り込んでいた目的、それは更に後の巻で明らかになります。
ジェイドはこの後の巻でも再登場します。なかなか印象的なキャラでした。
そして最後に久々に黄金竜のミルガズィアとエルフのメフィが登場します。キャラが一気に増えてくると、完結に向かっているなという感じですね。
神坂一 スレイヤーズ13 降魔への道標
富士見書 房富士見ファンタジア文庫 2008年11月
あらすじ
覇王将軍シェーラを倒したリナ達はミルガズィアより魔族の狙いが「降魔戦争の再現」と聞き、リナとガウリイ、そしてルークとミリーナはミルガズィアとメフィに協力し、それを阻止しようとする。
そこに以前ガイリア・シティで知り合った兵士が助けを求めてきた。魔族たちの計画と無関係ではなさそうな事件に、ガイリア・シティへ向かうことにしたが、そこで思わぬ再会が待っていた。
感想
覇王編の完結です。内容は確かに重いのですが、その重さをミルガズィアたちが緩和しています。普通に店で注文するときなど見た目のダンディさとギャップがあって笑えます。
城の兵士達も良い性格していています。仕事しろよ、といいたいですが、時と場合によりますね。
そしてやっと求めていた光の剣の代わりの剣も手に入れました。しかし目的は達したけれど、二人は相変わらず一緒に旅を続けます。
神坂一 スレイヤーズ14 セレンティアの憎悪
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年11月
あらすじ
リナ達が立ち寄ったセレンティア・シティでは、神官長が火事で亡くなり、4人の大神官が後継者争いをしていた。
リナは魔道士協会より、暗殺者を雇う者もいる大神官達に話し合いの日まで争わないよう彼らの仲裁役を依頼される。
その大神官の一人、ケレスを訪ねてみると、傭兵としてルークとミリーナが雇われていた。
暗殺者により大神官の一人が殺され、ケレスよりリナたちを助けるよう言われたルークたちと共に調査を始めるリナだが、そこに暗殺者達が襲い掛かる。
リナ達は暗殺者を逃した上、ミリーナが毒を受けてしまう。
手当てが間に合わなかったミリーナは命を落とし、救助の手を差し伸べなかった大神官にルークは復讐の鬼となる。
感想
序盤のノリはいつものとおりですが、ミリーナが死んだ所から物語の展開が加速します。それは続きが気になってあっと言う間に読んだからかもしれません。
怒り狂うルーク、リナ達に止めて欲しいと思う気持ちもあるが、押さえられない怒り。
一度は怒りを抑えたルークは、一人どこかへと消えていきます。
神坂一 スレイヤーズ15 デモン・スレイヤーズ!
富士見書房 富士見ファンタジア文庫 2008年11月
あらすじ
再びデーモンの大量発生が起こり、その原因を調べていたミルガズィアとメフィと再会したリナ。そしてしつこくリナたちを襲う魔族。
そんな時リナのそっくりさんが現れ、サイラーグへと向かったと聞き、魔族の誘いと承知しながらサイラーグへ向かうことを決める。
そこで待っていたのは赤眼の魔王シャブラニグドゥだった。
感想
スレイヤーズ完結です。読みやすいので2日もあれば全巻読めてしまいます。
久しぶりのゼロスも登場し、そして以前倒したはずの赤眼の魔王シャブラニグドゥが現れます。その正体はリナもガウリイも知っている人物です。
最終巻なだけあり、最後の戦いは魔族だとは思っていましたが、これまでの印象を吹き飛ばすようにどっしりと重いストーリーでした。
昔読んだ時にも面白いと思いましたが、今読んでも十分に面白いです。
何度もアニメ化された理由がよく分かります。
残念なのはゼルとアメリアの登場する巻の少なさでしょうか。
とにもかくにも面白かったです。
