近藤信義 小説一覧

[ゆらゆらと揺れる海の彼方]
(9) (10)

ゆらゆらと揺れる海の彼方(9)

おススメ度 9

(角川) 電撃文庫 2008年03月

様々な思惑によりシグルトはとうとう騎士の最高位、元帥へと登り詰める。
平民出ではあるものの、その勢いを駆りゼッツタール公は武力による決着を求める。
もう一人の光皇を擁立するゼッキンゲン公との一騎打ちにより決着がつくと思われたが、今まで沈黙を守ってきた最後の選皇侯ヴァルネミュンデ公がアーミッシュ教国に仲介を頼み、ある切り札を手にゼッツタール公とゼッキンゲン公に講和を持ちかける。

一方、シグルトと共に貴族の名を得たギュンターだが、シグルトとの距離を感じ互いにギクシャクとしてしまう。そんな会議の中、海獣が暴走を始めた。

七皇戦争編の4冊目です。
今回は500ページを越す分厚さす。ゆらゆらは全体的に分厚目なのでそれほど気にはなりませんが。
シグルトの敵側ですがヴァルネミュンデ公側が面白かったです。これだけ登場人物がが出てきても、飽きてこない所は相変わらず人物設定が上手いなという所でしょうか。
七皇戦争編はシグルトの背景という位置づけで読んでいたのですが、更にそのシグルトを取り巻く背景まで奥が深いです。

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ゆらゆらと揺れる海の彼方(10)

おススメ度 9

(角川) 電撃文庫 2008年11月

三国による話し合いは決裂し、ゼッキンゲンがゼルツタールに軍を向け、最後の戦いが始まった。

迎え撃つのはシグルトと自殺未遂をしたヘレーネの信頼を勝ち取ったギュンター。
シグルトと同じ位置に上り詰めたギュンターだが、二人の溝は埋まることがなかった。

戦いが終わり、田舎へと戻る決意をするシグルト。
しかし祝賀会の席、シグルトのグラスを手にしたエレオノーラはその毒に倒れ、シグルトは再び戦いの中に巻き込まれる。

七皇戦争編完結です。
今回も分厚く読み応えがあります。が、面白いのは前半ですね。
父の敵とゼルツタールに軍を向けるテオドールとエミール。そして父の真意を知ってしまったエーリッヒ。
それぞれ物語の主役を張れる人物ですが、決着の時はきます。
もちろん戦の結果は分かっているのですが、その人物がどうなるのか?
手に汗握ります。

そしてこちらもとうとう結末を迎えたシグルトとギュンター。
ただの傭兵で終わっていれば関係がここまでこじれなかっただろうに、シグルトは元帥にまで上り詰めてしまいました。
その焦り、追いつきたいという思い、決してシグルトを嫌っているわけではないのにどうにもならない感情。

その結果はエレオノーらが毒に倒れるという事実。

シグルトの最後の決意。

とても読み応えがありました。

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